一口にハイエースと言っても、バン、ワゴン、コミューターの3種類があります。
なんとなくの違いはわかると言っても、細かい違いを聞かれると・・・・
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となりそうですね。
というわけで、今回はそれぞれの違いを徹底的に調べてみました。
目的・ナンバー・免許の違いについて
目的の違い
バン | ワゴン | コミューター | |
主な運搬物 | 貨物 | 人(10人以下) | 人(11人以上) |
つまり、バンとワゴン・コミューターの違いは、主な運搬物が”荷物”なのか”人”なのかの違いということですね。
それに伴って、ノーマルの状態で登録できるナンバーがそれぞれ変わってきます。
登録できるナンバーの違い
バン | ワゴン | コミューター | |
登録可能なナンバー | 1.4ナンバー | 3ナンバー | 2ナンバー |
バンの場合、貨物車のナンバーである1、4ナンバーの登録が可能です。標準ボディ(ロングも含む)の場合4ナンバー。ハイルーフまたはワイドボディになると1ナンバーとなります。
10人乗り以下のワゴンは3ナンバー登録。14人乗りのコミューターは2ナンバー登録となります。
注意!ワゴンとコミューターの違い。コミューターは普通免許ではNG
さて、ワゴンとコミューターですが、実はハイエースワゴンのグランドキャビンとコミューターはサイズが同じ大きさです。
パッと見同じで、乗車人数が違うだけ。
なので、ワゴンで統一しても良かったのでは??と個人的には思っています。
そこをあえてコミューターというややこしい名前をつけて区別した理由はおそらくこれでしょう。
そうです。コミューターは14人乗りとなり、普通免許では運転できません!!
実は多くの人が勘違いして運転しちゃっているのが現状です。気を付けてください!!!
昔の普通免許を持っている人は、「中型は中型車(8t)に限る」と書いてあるので、
「8tまでのトラック乗れるんだったら、これはいけるべ!」
と、確認せずに乗っちゃってるケースが多いです。
これは大変な勘違いで、お巡りさんに捕まると、完全な無免許運転で、捕まると大変なことになりますよ
見た目は同じサイズでも、11人以上乗れる車は、中型以上の免許を取り直さないといけないので、十分な注意が必要です。
そういう意味では、ワゴン(のグランドキャビン)と、コミューターで名前を分ける必要は大いにありありなんですよ。
走行性能・機能・金額等の違い
バンのメリットについて
- ワゴンに比べ軽量のため燃費が良い。
- 荷室が広く、荷物をたくさん積める
- 最下位グレードのDXはかなり安い設定がある。
- 200系のハイエースでは、ワゴンの場合、標準ボディ(ナローボディ、標準ルーフ)の設定が無いのに対し、バンの場合、横幅いついては標準とワイド、屋根の高さは、標準、ミドルルーフ、ハイルーフ、など使用用途によって、バリエーションが豊富である
バンのデメリットについて
- デメリットはワゴンに比べ、総合的に乗り心地が悪い。下位グレードDXで比較すると、シートに関しても簡易なシートを使用しているので、座り心地は最低限。後列に関しては、長時間座るのは、少ししんどいレベル。
- ワゴンに比べ走行音がうるさい。
- 車体の揺れについても、ワゴンに比べ激しい。
ワゴンのメリット
- 乗り心地がいい。
- 揺れがバンに比べ少ない
- 走行音がバンに比べ静か
ワゴンのデメリット
- 標準ボディーサイズの設定が無い
- 燃料がガソリンのみ(軽油の設定無し)
- 最下位グレードのDXでも(バンのDXに比べ)高い
コミューターのメリット
- 基本的にはワゴンと同じ
- ガソリンと軽油が選べる
コミューターのデメリット
- 屋根がハイルーフの設定のみ
売却時の価格(リセールバリュー)の違い
10年かつ10万キロ未満で、事故等を起こさなければ、どれを選んでも、新車時の価格に応じて、リセールバリューも期待できます。特に、バンだから、ワゴンだから、コミューターだからという違いはありません。
しかし、古くなれば、古くなるほど、走れば走るほど、バン・ワゴン・コミューターで値段の下がり方に違いが出てきます。
100系ハイエースバン、ワゴン、コミューターのリセールバリューの違い
走行距離により、かなりの違いが出ています。
例えば10万km未満(でかつ事故車で無く、凹み傷が少ない)の場合、ワゴンのリセールバリューがかなり高いです。バンでもコミューターでも新車価格の高いハイグレードなものが、総じてリセールバリューも高い傾向にあります。
しかし、逆に20万km以上走ると、バン、コミューターの方がワゴンよりも金額が高くなります。ワゴンが一番安くなります。
例として、ワゴンで走行20万kmで7人または8人のりの場合、弊社の買取金額の実績では買取金額が平均で10万円前後となります。
それに対し、バンやコミューターでは、最低でも15万円以上で、グレードや状態によっては25万円から40万円程度の金額で買取する場合もあります。
総じて、バン・コミューターは、走行距離にかかわらず、価格が落ちにくい車といえるでしょう。
なぜこのような価格の違いが生まれるかというと、海外の需要に大きく左右されるからです。
ワゴンの程度がかなりいい車の場合、国内需要が影響して、高くなるのですが、反面、海外での需要があまりないため、国内で需要が無いレベルに乗りつぶすと、価格が一気にさがります。
バンやコミューターは、海外での人気が高いため、多少乗りつぶしても、価格がなかなか落ちてきません。
特に、トランスミッションがマニュアルの場合などは、海外の需要が非常に強く、オートマに比べさらに買取金額上がる傾向があります。
200系ハイエースバン、ワゴン、コミューターのリセールバリューの違い
10年かつ10万km未満でかつ修復歴がなく、程度の良い状態であれば、新車価格の高さに応じたリセールバリューとなります。
つまり、年式、走行距離に比例して、値段が落ちていくイメージですね。
これは、国内の中古車としての需要に従っているからといえるでしょう。
さて、100系と同じく、乗りつぶしたレベルになると、200系ハイエースは、海外の需要により、かなりの違いが出てきます。
100系とちがって、200系のワゴンは価格が非常に落ちにくくなっています。
20万kmでも30万kmでも、走行上の問題(エンジンやミッション)に支障がなければ、最低でも40から50万円以上、場合によっては60万円から80万円程度の再販価値が残ります。
しかし、バンの場合、30万kmも走ると、最上位グレードのスーパーGLでも30万円~40万円程度になります。DXであれば、20万円~30万円程度になることもあります。
どうも200系のバンはエンジンやミッションの耐久性に難があるようで、海外受けが年々悪くなっているようですね。
一方驚くのは、200系のコミューターの海外需要の高さです。
30万km走行したものでも、ディーゼルの場合、100万円を超えることも珍しくありません。
新車価格が300万円~の車ですから、30万km走って100万円の再販価値があるのであれば、かなりのコストパフォーマンスといえるでしょう。脅威的です。
しかし、売却の際に、新車ディーラーに下取りさせては、このような金額は付くこと絶対にありません。
基本的、ディーラーの下取り価格設定は国内の中古車需要に基づいていますので、30万kmも走って車に、価値はありません。
場合によっては、コミューターで海外需要に基づけば100万円以上の価値のある車であっても、
「廃車ですので、処分料がかかります」と言われる可能性もあります。
まあ、普通の人の感覚ではそうなるでしょう。売却の際は、気を付けましょうね。
ハイエースを売却する予定のある人は、是非「ハイエースの買取・下取り・査定ならボロボロエースカウカウ」をご一読ください。
ハイエースを売却する上で絶対に知っておいて欲しい事実をお伝えしています。